それぞれの家の習慣にもよりますが、クリスマスやお正月、父の日に母の日といった行事ごとはもちろん、家族の誕生日すらもお祝いしないという家庭もあります。たいていの家では家族の誕生日を筆頭に、クリスマスにお正月は家族が集まってケーキやおせち料理を食べたりする楽しいひとときですが、中にはそうした行事は一切しないという選択もあって千差万別です。母の日のルーツはアメリカにあり、もともと日本で生まれた習慣ではないこともあって特に祝うべきものでもないと考える人が少なくない行事ですが、子どもには少なからず親は子どもの面倒を見るのが当たり前という意識があります。親が愛情を注ぐのは当たり前、子どもの面倒を見るのは当然の義務と考えているとある日突然、母を失って後悔することになるやもしれません。
母の日という行事が日本古来の風習ではなくても、お母さんに面と向かってありがとうを言える機会はそうそうありませんから、たとえアメリカからやってきた風習でも積極的に採り入れたいものです。いつも文句ばかり言ってありがとうはきちんと言ったことがないという人は特に、母の日は自分自身が素直になってお母さんに感謝の気持ちを伝えるチャンスの日と言えます。贈り物がたった1本のカーネーションだけだとしても、母の日を忘れないことが何よりも大切です。何もしないのが当たり前の家庭でも、テレビのニュースなどを見てお母さんは心のどこかで寂しく思っているに違いないからです。